【書評】『コードが動かないので帰れません!』で学ぶ、新米エンジニアがエラーを克服する方法

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「実行してみたけど、コードが動かない…」
「どこが間違っているのかすら分からなくて泣きそう…」

そんな経験、プログラミング初学者なら一度はありますよね。
新米エンジニアの私もエラーメッセージと戦う毎日です。

エラー文は英語だし、メッセージも専門用語ばかりで、読む気すら起きない…。
そんなときにピッタリなのが、『コードが動かないので帰れません!』です。
本書は、不安を抱える初心者・新米エンジニアのために書かれた「エラーに立ち向かうための実践書」です。

『コードが動かないので帰れません!』ってどんな本?

この本は、主人公の新米プログラマー・ミスミくんがナオシタ先輩に教えてもらう形式で、エラーの読み方・デバッグの基本・便利なツールの使い方を、やさしい言葉で丁寧に解説しています。

意外と体系立てて学ぶことの少ない「エラーとの向き合い方」を教えてくれる点が、本書の大きな特徴です。

書誌概要

書名コードが動かないので帰れません!
著者桜庭洋之・望月幸太郎
発行年2023
出版社翔泳社
ページ数196頁
コードが動かないので帰れません! 新人プログラマーのためのエラーが怖くなくなる本 | 翔泳社
エラーでつまずいたらどう対処する?プログラミングで「詰まない」ための必読書!プログラミングをしている人であれば、誰しもこんな場面を経験したことはないでしょうか?「コードがエラーで動かない!」「エラーの原因がどこにあるのかわからない!」「何を...

章立て

  1. エラーはどうして怖いのか?
  2. エラーの上手な読みかた
  3. 不具合の原因を効率的に見つけるには?
  4. ツールを活用してデバッグを楽にしよう
  5. どうしても解決できないときは?
  6. デバッグしやすいコードを書こう

おすすめポイント

エラーを読み解く具体的な方法がわかる

初心者の多くがつまずくポイントは、「そもそもエラーメッセージの読み方が分からない」という点です。

本書では、エラーメッセージの構成を ①エラーの種類、②メッセージ本文、③スタックトレース の3つに分けて解説しており、どこをどう読むべきかがわかりやすく理解できます。

また、エラーを苦手に感じる最大の要因は、英語で書かれていることだと思います。
本書では、エラーメッセージによく出てくる英単語のリストがあり、その意味が丁寧に紹介されているので、英語に苦手意識がある人でも安心です。

初歩から実践まで、デバッグのやり方がわかる!

デバッグって何?と思っている段階でも大丈夫です。
まずは初歩的なデバッグの仕方であるプリントデバッグから解説されており、初心者にもハードルが低い構成です。

そのうえで、IDEなどのツールを使ったデバッグ手法(ブレークポイント/ステップイン/ステップオーバー/ステップアウト)も紹介されており、実務に活かしやすい構成だと思います。

また、「デバッグしやすいコードを書くには?」という観点の章もあり、“そもそも詰まりにくい書き方”を身につけるヒントも得られます。

おすすめしたい人、おすすめできない人

こんな人におすすめ!

  • プログラミング初心者
  • エラーに悩む新米エンジニア

逆におすすめできない人

  • すでにエラーログの読解やデバッグ手法に慣れている中上級者
  • フレームワークや設計、アーキテクチャなど高度な技術解説を求めている人

本書は新米エンジニア向けの内容であるため、実務経験が豊富なエンジニアには既知の内容ばかりだと思います。

まとめ:デバッグの不安がなくなる一冊

『コードが動かないので帰れません!』は、「エラーって怖くないんだ!」という気づきを与えてくれる初心者にはとてもありがたい一冊です!

エラーでつまずいたとき、きっと「あ、あの本に書いてあったやり方試してみよう」と思えるようになるはずです。
焦らず・落ち着いて・原因をひとつずつ追っていく力が、きっと身につきます。

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